銀座のベルビア館8階にあるahillのハンバーグは人を黙らせてうならせてくれます。

接待で、ゆっくりとワインを傾けながら落ち着いた会話をしようと、普段の懐石や割烹ではなくて、銀座のベルビア館の8階の市場の奥に位置する「ahill」に行ってみました。山下さんという方がオーナーで、広尾に住んでいる気さくな方が実際に鉄板でお肉を焼いてくれるのですが、ここのお店のハンバーグはとにかく一度食する事を伝えています。商談の話がすっと止まり、隣にいる人は黙ってうなるのです。また、フォアグラのテリーヌと、菜の花と帆立のタルタルもワインを飲みながらのゆっくりとした時間を作ってくれて、目の前で焼いている鉄板焼きの食材の香りとともに二人の会話が黙りながらも意思疎通するようになるのです。分かりやすく、まんべんなく食べていくと特選A5和牛サーロインステーキが出てくるのですが、これも舌に乗せたとたんに油が出て、舌の熱でさーっと解けてしまうマジックを楽しめます。黙りながらの商談も珍しいのですが、これはこれでお互いどうしてもそうなってしまうもので、3回商談で使わせてもらったのですが、みなさん黙って堪能しています。こういう時間を共有していくと、信頼感と美味しいモノでお互いが共有していけるので、ahillは使えます。食材と雰囲気勝負で、焼くのが基本なので調理に他店と違って技がない事が食べログでは3.23という低い評価となっていますが、鉄板焼きでは堂々と4.00似近いレベルだと思います。ワインも多くの種類を取り揃えているので、ワイン通な年配の方が来てもそれなりに楽しめて、ついでに色々教えてもらえるので一石二鳥です。